取引先(売掛先)からの支払いが滞った場合に、売掛先への請求、交渉を行ないます。

 まずは、弁護士名で売掛先に内容証明郵便を送付して請求します。
 内容証明郵便であれば、郵便物が配達された事実及び差出日、配達日が公的に証明されるので、後に調停や訴訟となった場合の有力な証拠となります。

(1)延払い(リスケ)の合意
 売掛金の支払いが滞った場合に、売掛先との協議によって支払い条 
件を見直し、新たに債務弁済契約書を締結します。
 この時、手形の振り出しや不動産への抵当権設定など、新たな担保を要求することもあります。
(2)調停
 調停手続きでは、裁判所において、裁判官、調停委員を交えて、相手方(売掛先)と和解に向けての話し合いをします。
(3)支払督促
 簡易裁判所に対して支払督促の申立をすることによって、裁判所から相手方へ督促手続をしてもらうことができます。
 支払督促が売掛先に郵送されて2週間以内に相手方が異議を出さない場合、相手方の財産に対して強制執行をすることが可能となります。
 このように支払督促は、安価で迅速に強制執行まで行なうことができるため、よく利用される手続きです。
 なお、相手方から異議が出た場合には、支払督促は効力を失い、普通の裁判(5)に移行することになります。
(4)少額訴訟
 60万円以下の金銭の請求について、簡易裁判所で行なわれる「少額訴訟」という手続きがあります。普通の裁判(5)よりも審理手続きが簡易であり、審理は原則1回で行なわれ、判決も原則としてその日に出ます。
 相手方から異議が出た場合、普通の裁判(5)に移行します。
(5)(通常)訴訟
 地方裁判所(請求額が140万円以下の場合は簡易裁判所)に申立する、いわゆる一般的な売掛金請求訴訟です。