当法律事務所の考え方
1 考え方を深化させることが、まず何よりも必要だと考えています。
財産といわれてきたものは、遠くさかのぼれば、腕力(原始時代)、奴隷(国家形成期)、土地(農耕期)、資本(産業革命以後)と移り変わってきました。
しかし、その根底には「考え方」というソフトが一貫してあり、「考え方」こそが本当の財産です。未来の財産は、自らの「考え方」を鍛え、深化させることにより生まれると考えています。
そして、人は、「考え方」を深化させることにより、成長することができると確信しています。
2 個々人は、柔軟なネットワークをもつことが不可欠だと考えています。
柔軟なネットワークができることにより、人材を集結することができ、スピードのあるチームをつくることができると考えます。そのために、IT技術などを積極的に活用する必要があります。
3 私たちの目標は、法律事務所が社会の知的インフラになることです。
健康を大事にし、また、心の理解が深まることが求められます。
快適な環境を目指すことが必要であり、しかし、現実をあるがままに受けとめて(如実知見)対応する力も必要です。
組織が新しい状況に対応するときに欠かせない資質を引き出すために、分権化が必要であると共に、全体の調和を図らなければなりません。
法律事務所は、一つの拠点として集積度を高めると共に、エリアごとに拠点を展開する必要があります。
4 専門化と総合化
人は、時間の制約があり、全ての事柄に精通することは困難です。
したがって、弁護士も専門化し、自分の得意とする分野に集中する必要があります。
しかし、専門化がばらばらに進んでも、力とはなりません。総合化する技術が必要になってきます。
この専門化と総合化という方向の違った要請を実現するべく、日々努めています。
5 真のサービス
法律事務所は、相談を受けるスペース一つをとっても、もっと良くする余地があると考えています。
それは、豪華にするということではなく、プライバシーの保護、機密の保持など、真に必要な事柄を実現するということです。
法律事務所のサービスを、ゼロから考え直し、より良くしていきます。
6 常に全体を見る法律事務所として
事業、離婚、相続、成年後見など、人生の中で重要なポイントは、互いに関連(連動)し合っています。
それぞれについて、専門化した知恵は必要ですが、それが「たこ壺」に入ってしまうことなく、全体を見渡して判断することが常に必要だと考えています。
7 物ではないものについてのブランド
物そのものについて価値があるというよりも、それを生み出した考え方・生き方にこそ価値があります。
物そのものは、この価値の反映に過ぎません。
8 法律事務所は、家事事件(たとえば離婚事件など)にどのように取組むべきか。
家事事件というと、弁護士の中には、あまり関与したくないという人もいるようです。その原因は、どろどろした人間関係に関わることになること、経済的に割り切った判断ができず感情的になること、細々とした問題が多く、手間がかかること、事件の経済的な規模が小さいこと、など、いろいろ考えられます。
しかしながら、法律事務所の役割を踏まえるならば、もっと積極的に取組む必要があると考えます。
人には、それを得手としていて、本来果すべき役割があります。それぞれの分野の専門家として、活躍してほしいところなのです。ところが、この役割が人間関係の紛争のために十分に果せないとするならば、それは、本人だけでなく、社会にとっても不幸だといえるでしょう。
人間関係の紛争とは、離婚など家事事件としての紛争が大きな割合を占めます。したがって、家事事件の解決は、重要な問題だと思うのです。ここに法律事務所の役割があると考えています。