人間関係で顧客を獲得するか、自分の商品・サービスで顧客を獲得するか。

特にサービス業の場合、いつも生じる問題だ。

人間関係で顧客を獲得する場合、単に親しいからということもあるだろうが、多くの場合、何らかの信頼関係が根底にある。したがって、獲得の力は、強い。

これに対して、自分の商品・サービスは、外から分かりにくいこともあり、工夫が不可欠だ。

これまでは、テレビや折り込み広告などが、外に向けての発信だった。しかし、この場合、コストがかかる。
コストがかかっても、その結果が出れば、問題はない。

近時は、ホームページやSNSなど、ネットを利用する方法が出てきた。この場合、スタートするのに、コストは少なくて済む。しかし、検索順位を上げたり、ネット上で訪問してもらうためには、それなりのコストがかかる。

人間関係か、自分の商品・サービスかは、多くの人がそれぞれの方法をやり始めると、いずれにしても競争になり、勝ち残るのは難しくなる。

人のやらない方法が必要だ。法律事務所の場合、かつては広告ができない時期があり、初期の広告は、きわめて印象的であり、効果があったと思われる。

中小事業者の場合、用意できるコスト・労力の範囲で行なっていると言える。
しかし、そもそも顧客獲得を狙わず、自分のペースで進み、獲得できた顧客のみ大事にすれば良いという考え方もあるだろう。

ここまで、あまりに当たり前のことを書いていて、読む価値もないとお感じかもしれない。
しかし、私が言いたいのは、何か特効薬を示すことではなく、中小事業者は、ここに書いた場面のどこかにいて、その場面からあちらこちらに行ってみて、悩みながら苦闘しているということだ。

全体の位置づけを理解することにより、自分の考えを整理することができる。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年04月03日 | Permalink