歴史のある者・物に、それがない者・物は、及ばないのか?
美術館、博物館に行くと、歴史のあるものが置かれている。
図録を見れば、それが長い年月を経たものであることが分かるし、売買価格も付けられないものだろう。
いわゆる名物と呼ばれるものだ。
しかし、茶の湯の道具は、それが由緒あるものであっても、その価値は分からないというのが、私の正直なところだ。
これまで、このように考えてきた。
茶の湯の道具の歴史を見ると、その道具は、歴史の中で、新しく出てきたものであることに気づかされる。
したがって、歴史を、新しいものが出てきた時点でとらえなおすことが必要だ。
新しいものの歴史ととらえればよい。
歴史は、新しいものの登場と、そのこれまでの経過だととらえるべきだ。