安全と安心
安全は、客観的な判断を前提とするが、安心は、それぞれの人の主観的な判断に基づく。
このため、安全なのに安心できないということや、安全でないのに安心しているということが生じる。
安全なのに安心できないとなると、過剰な安全を前提とすることになり、コストは大きくなる。この結果、負担を強いられるのは、弱者だ。
ところが、弱者が安心に一番敏感なのかもしれない。安全なのに安心できないというのは、弱者に多いと思われる。強者は、安全が崩れた場合でも、何らかの対応ができると考えており、また、それを実行できる。弱者は、何もできないところに追い込まれる。
このような状況から、強者は、コスト高を仕方がないととらえているのに対して、弱者は、コスト高を負担できないところまで放置することになる。