C15 整理・保管の体系
資料・データを取得した場合、その場でただちに整理・保管するべきかどうかを判断して、捨てるものはすぐ捨てるという生き方を薦める本が多いように思う。確かに、整理・保管の必要がないとただちに判断できれば、それは捨てて良いだろう。
しかし、証拠書類として保管しなければいけないものも多く、組織として取り組む場合は、自分だけで決めがたい場合もある。また、その資料・データ1枚だけでは何もわからないが、ある一定期間蓄積することにより変化がわかるという場合もある。さらに、自分の興味の対象となるかもしれないと思うものも多い。
したがって、整理・保管の体系は、自分だけの理解で作るのではなく、グループ全体の理解を得て作り上げるべきだろう。また、保管期間を想定する必要もある。さらに、個人的な必要性も取り込む必要がある。
まずは、こうした整理・保管の体系を明確に作るべきだろう。保管するべき資料・データは、必ずどこかに位置づけられる必要がある。しかし、保管期間を設定し、期間を経過したものは捨てやすい区分とする必要がある。
次に、このような体系を作ってみると、思わぬスペースが必要という場合もあるだろうが、全体の量が明確になり、保管期間を決めれば、そこそこの量となることがわかる。
スペースに限界があるならば、その限界となる前に処分するルールを作れば良いだけのことだと思われる。
このように体系が安定して運営されると、落ち着いて考えることができるようになる。また、体系の修正を考えることにより、新しい分野は何かをつかむことができるようになると思われる。