D3(1) アートが広がる社会
アートをおもしろいと感ずる人は、アートと何らかのつながりをもつだろう。それは鑑賞であったり、購入であったり、制作であったりする。
そのためには、大きな金銭的負担がなく、それができることが必要である。
これまでのアートの世界は、購入にあたっては、相当な金額となっていたように思う。その原因は、作家の生活維持、ギャラリーの収支などによるものだろうが、一般の生活者から見れば高いと言わざるをえない。
作家としては、もっと広く購入してもらうための価格設定、自分を知ってもらうためのインターネット利用などに取り組むべきである。
ギャラリーとしては、インターネット時代は、作家が独自の情報開示をし、価格の明確化も進み、大きな変化が求められている。
プライマリー価格がセカンダリー価格においても維持されるかどうかは大きな問題だろう。
アートを楽しむ者としては、アートを楽しむことのアドバンテージをよく理解するべきだろう。それは、優越感かもしれないし、密かな楽しみかもしれないが、豊かさをどのように感ずるかということだろう。