B3 芸術作品と芸術家の関係
芸術作品は、その作品のみを通して評価されているのか、その作者である芸術家の人となりも含めて評価されるのか。
この問題は、昔から存在する問題であろうと思われるし、既に論じ尽されているか、ひょっとして結論の出ている問題なのかもしれない。どちらが良いか悪いかの問題ではなく、その人ごとに自由に考えれば良いことなのかもしれない。
芸術作品の中には、その作品だけでは、その意味が分からず、直感的に受けとめるにしても受けとめ方のわからないものもある。しかし、その作家のこれまでの姿や、これからの進め方についての考えがわかることにより、その作家のファンになることはあるだろう。この結果として、その作家の作品にも入っていけることはあると思う。その心理は、その作家に対する応援団的な考え方があり、作品そのものの価値を明確にしていない点で、邪道なのかもしれないが、その作品の作家を知ることにより、その作品が自分に入ってきて、自分の支えとなることもある。それは、その人にとって価値のある作品と言っていいだろうと思う。