B6 作家と自分との対比
自分が、これまでしてきた仕事を想い起こし、これからやっていこうとする仕事を考えるとき、各人それぞれに、いろいろな事柄が出てくるだろう。仕事以外でも構わないが、各人の人生を想い起こし、これからを考えてみるとき、同様だろう。
私の場合を例にとれば、大学で法律を学び、弁護士として勤務し、独立して自営してきた。自分のこれまでの年表を作ろうと思えば、作ることができる。
たとえば、独立した年齢は、30歳であった。
気になる作家の同じ年齢の作品を見てみるとどうだろうか。
草間彌生が初めて版画作品を制作したのは1979年、50歳のときであった。50歳のときの自分を思い起こすとどうだろうか。
美術の作家は、その人生を記録にとどめている。作品は、作家の人生の一断面であり、また時代を反映するものかもしれない。