C1(2) 描くべきものが何かはっきりしているかどうか。
描くべきものが何かはっきりつかんでいれば、後は、どのような手法によるかの問題となる。
描くべきものが何かはっきりつかんでいないと、描きながら探し、どこかでつじつま合わせをすることになる。
また、どこかからいくつかの材料を引っぱってきて、それをアレンジすると、それは描くべきものなのか手法なのかはっきりしなくなるだろう。
描くべきものをどのようにつかむかは、体感であったり、思考であったり、人それぞれであろう。したがって方式化しにくいと思われるが、材料を客観的に並べ、描くべきものをつかむ道筋を明確にするべきと思う。
ゲルハルト・リヒターの「アトラス」は、こうした道筋を明らかにするものと考える。