2 日本のアートは、周縁に存在する。

 アートの世界は、ヨーロッパとアメリカで展開されており、作品もそこに集中し、理論もそこで成立している。
 したがって、日本のアートには歴史があるとはいえ、周縁に存することは否定できない。このため日本のアートが欧米で受け入れられるためには、独自の工夫が必要である。
 日本のアートが欧米で受け入れられたケースとしては、次のものがある。
  浮世絵
  具体美術協会
  村上隆
 具体美術協会に参加した作家は、アンフォルメル評論家ミッシェル・タピエ(フランス)が高く評価したことにより、国際的に知られるに至ったといえる。アンフォルメルは、当時、アメリカの抽象表現主義と美術のヘゲモニーをめぐる闘争をしていたことから、日本に、当時、同時発生的に生まれていた「具体」の活動に着目した面が強いようにも思われる。


投稿者名 管理者 投稿日時 2011年11月30日 | Permalink