Artfacts.Netの、2012年ランキングを見てみると
Artfacts.Netは、世界各地の美術館やギャラリーでの展覧会で、そのアーティストがどれだけ取り上げられているかを基準としたランキング。
欧米から見たランキングであり、日本にいる立場から見た感覚とは、かなり違ったものであり、おもしろい。
アーティストは、世界基準でランク付けされるということでもあり、厳しいものを感じる。
5000番以内に入っている日本人アーティストは、71名。1.4パーセント強にすぎない。
アーティストの世界は、世界基準で見ることもできるが、国ごとに独自の評価があるのだろうとも思う。しかし、日本人アーティストは、もっと取り上げれても良いように思う。
ランキング上位の日本人アーティスト71名について、それぞれ調べていくと、教育を受けた大学、これまでの滞在地、現在の居住地・拠点について、日本を越えていることがはっきりする。そもそも世界的に評価される人は、日本を出て、主として欧米であるが、世界的に活動していると言えるだろう。
また、具体美術協会の人が、5名含まれていることも気がつく。日本のアンフォルメルとして、海外で評価されたことが、1つのきっかけになっているように思う。もちろん、具体美術協会のアーティストの独自性もあるだろうが、ミシェル・タピエなどから賛辞が送られたことが、欧米の眼に触れるきっかけとなったように思う。
さらに、フルクサスとの関連があるアーティストが、4名いる。
こうした結果は、現実として、それぞれのアーティストは、受けとめる必要があるのではないかと考える。