名古屋ボストン美術館 最終展 ハピネス

幸せという観点から作品を見ていくのは、普段そうしていなかったので、新鮮であった。
普段は、作者の意図とか格闘の姿を探していたように思う。

江戸四季風俗図巻(無款 菱川派)は、四季折々の人々の姿が、誇張することなく書かれているだけだが、その姿を見ると自分と近いものを感じ、幸せというものを改めて考えることになった。

琴棋書画図(曾我蕭白)は、俗塵を離れた自然に遊び、4つの風流事を嗜む理想の高士像を描いたものということだが、これも、何か特別なことをしなければ、そこに行き着けないというものではないことを示していると思う。

幸せに安住することを良しとは思わないが、普通の姿でも良いとすることは、よく考えてみるべきだと思う。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2018年09月27日 | Permalink