自分の実の父母を見て、親子関係について、何が大事だったと考えるか

 私の家は、父も私も、先代の仕事をそのまま継承していない。継承するほどの規模や収益のある仕事ではなかったからであるが、そもそも親から「こうしなさい」という強制は一切なかった。
 職業だけでなく、それ以外の選択でも強制はなかった。1つだけ「強制されたな」と思うのは、私が小学生のときに、どの漢和辞典を選ぶかという場面で、私はうすくて持ちやすい辞典がいいと思っていたのに、父が一番厚い、分量の多い辞典がいいと言って、それを買わされたことぐらいだ。(その辞典は、小中学校では必要のないような漢字や用例がやたら多く、結果的にあまり使わない結果となった。)
 私は、強制されなかったことには、心から感謝している。
 今から思うと私を誘導しようとしていたなと感ずるところはあるが、当時は、それすら感じなかった。
 梶本晏正著「『跡継ぎ育て』の親学」(中経出版)に、子どもとの正しい接し方10か条がある。

   1 食事時間を守る
   2 間違いに気づいたら心から謝る
   3 愛の手紙、愛の電話を活用する
   4 短時間でも密度の濃い接触を心がける
   5 口はほどほどに、しかし関心は高くもつ
   6 「あんよが上手」と嘘でもほめる
   7 「カメタイプ」の子どもでも成長を焦らない
   8 自分で選択させる
   9 「逃げ道」も用意してあげる
   10 親が身をもって「感謝の心」を教える

 どれも必要かと思うが、一番大事なのは、「8 自分で選択させる」だと思う。


投稿者名 管理者 投稿日時 2008年04月10日 | Permalink