人生移行の停滞

正高信男著「ケータイを持ったサル ?『人間らしさ』の崩壊?」中公新書30頁

 自分のこれまでをふりかえってみて、交遊関係が移行することは気がつく。
 これまで交遊のあった人全てと交遊を続けることは、まず、できないことだろうと思う。進学、就職、起業の中で、付き合う人は変化していく。この変化は、人との別れでもあり、さみしい一面もあって、昔からの仲良しは、いつまでも続いてほしいという願いにもなる。
 しかし、自分の活動範囲が変化することにより、自分は成長していくと考えられるし、また、自分が成長するためには、自分の活動範囲を変えていかなければならない。
 正高信男氏は、久保田万太郎の句である「竹馬やいろはにほへとちりぢりに」を示し、「ともにいろはを学んだ竹馬の友も、やがてはちりぢりになっていく、さみしいけれどそれが人間の『健気』(けなげ)というものだ。」ととらえている。
 この『健気』(けなげ)という点こそが、人の生き方としてポイントだろうと感ずる。


投稿者名 管理者 投稿日時 2009年02月12日 | Permalink