健気(けなげ)
いろいろな人の姿を見てきて、こちら側でなんとかしなければいけないと感じさせる訴える力があるのは、健気さではないだろうか。
「健気」という言葉は、辞書では、「勇ましいさま」という意味もあるようだが、ここでは、かいがいしいさま(甲斐甲斐しいさま)という意味で使っている。
「伊藤博文」(伊藤之雄著)の中で、「少年伊藤博文は、困難が起こっても努力すれば必ず何とかなる、という楽天的な人生観(中略)を育成していったと思われる」との記述があった(25頁)。このような楽天的な人生観に基づいた生き方は、健気なのではないかと思う。
三枝成彰氏は、「ベートーベンの音楽は、健気に生きることを肯定する。」と記述されていた(2009年12月29日の日経新聞)。これも納得できる点だと思う。