納経帳(朱印帳)
お遍路や札所めぐりは、自分には、まだまだ先だと考えてきたが、最近、90歳を超える方とお話をしていて、考え方が違ってきた。
「納経帳は、2つ作っておきなさいよ。」という話が、一番印象に残る。奥さんといろいろなお遍路や札所めぐりをしてきたが、奥さんが先に亡くなったとき、納経帳をお棺に入れてあげたので、1つしか作らなかった所は、残っていないのだった。
その方は、お遍路や札所めぐりを若いときから行なっていたが、白装束を着て行なったものでもないし、信心があったものでもないとのことだった。歩いて回った所もあるし、タクシーで回った所もあるし、自分で運転して行った所もあった。そうすることによって、日本には良いところがたくさんあることに気がついた。じっくり見れば、見るべき所はいくらでもあるとのことだった。気持ちも変ってきたのだろうと思う。
こうした気持ちは、少し分かる気がする。