「文人の愛した温泉」
上記のような特集や本を目にする。「なぜ文人は温泉に惹かれるのか」というような論考もある。
しかし、温泉は、文人にだけ愛されたものではなく、多くの人に愛されている。
文人が、多くの人と異なるのは、小説などで取り上げ、記録に残した点である。記録に残されたことにより、後の多くの人が、文人の経験や意見を知ることができるため、文人が温泉を愛したとなるにすぎない。
温泉を愛した人は多いと思われるが、記録に残っていないと、その事実も残らないということである。
記録の意味を改めて感ずるところである。