事業戦略
弁護士は、職人であって、自分で聞きとり、調べ、文書化して裁判手続などの業務を行なっている。そのような業務方法をとっていない弁護士もいるだろうが、少なくとも弁護士としてのスタートは、職人だったと思う。したがって、努力の意味を自分の体で把握している。
しかし、いろいろな企業の相談を受け、取締役会や種々の会議に参加し、企業の様子を見ていると、日常の業務とは別の判断業務があることに気がつく。これは、弁護士だけでなく、職人であった人がどこかで気がづく問題なのだと思う。
この日常業務とは別の判断業務が事業戦略なのだと思う(戦略と戦術の違いとか、いろいろあるかもしれないが、ここではあまりむつかしくとり上げていない)。
世の中では「額(ひたい)に汗する」ことを尊ぶところがあるが、日常業務に忙殺されているときは、事業戦略を考えなければいけない時期なのだろう。