細川家

 細川護熙元首相の「私の履歴書」(日経新聞)を読んで、参考に思った点は、次のとおりである。

1.「守護の時代から大名の時代、さらにはその後の時代へと、細川家はその時代ごとに、堅実かつしたたかな人たちがバトンを受け継いできた。」
 細川家は、そのまとめ役に適切な人を据えたと思われる。

2.「何か特に処世の家訓というようなものがあるわけではない。ただ、細川家の一挙手一投足は常に中庸をいくものだった。初代の幽斎に象徴されるように、自分の功績を顕示もせず、きわめて自然に歴史の表舞台の自分の痕跡にヴェールをかけていった。もし、領地拡大の野心でもあったなら、たちどころに足をすくわれて、細川家はとうの昔になくなっていただろう。」
 自分の立場をよく理解し、主流志向に片寄るのではなく、自然の流れを重んじたと思われる。

3.「細川家は記録を大事にする家で、江戸時代265年間、担当者が毎日欠かさずつけていた日誌もある。」
 700年にわたる歴史的な文物が東京・目白台の永青文庫・細川コレクションに伝えられている点も含め、持続する管理の意思を強く感ずる。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年02月08日 | Permalink