全体を統合する見方
多くの企業は、前年比で予算を組み、予算との対比で、本年の業績を評価する。
この方法は、成長を実感できる点で良いと思う。
しかし、常に成長だけを考えていると、その企業に潜む問題の萌芽を見落としたり、無理をしたりして、ある時点で一度に問題が噴出する。
したがって、自分の企業をとらえる、自分なりの観測ポイントを持つ必要がある。観測ポイントは、各企業ごとにいろいろだが、たとえば外注比率など、利益率に影響する要素などがあるだろう。
こうした自分なりの観測ポイントは、それほどたくさん持つ必要はない。少数でも大事な要素を見つけるべきであり、自分なりの観測ポイントの変化を見て、自分の企業は全体にどのような実態なのかをよく考えることが重要だと思う。
自分なりの観測ポイントは、1つの要素ではあるが、1つの要素としてだけとらえるべきではない。その要素を、自分が持つ直感的な企業のとらえ方に、統合的に加えると、全体がどのようなのかと考えるべきだ。
こうした、全体を統合する見方が、重要な問題に気がつく道だと思う。