一戸建の賃貸
一戸建は戸締の問題はあるかもしれないが、住環境としては、集合住宅よりは、いろいろと楽しめる。したがって、一戸建の賃貸需要は十分にあると思う。
問題は、賃料であろう。賃貸用に一戸建を作るとするならば、賃料設定は相当に高くなるだろう。
しかし、子供の独立・配偶者の死去など家族構成の変化によって住まいの大きさも変わってくるから、一戸建の賃貸は、供給者の側から増加するだろう。
また、消費税の増税は、これから住まいを作りたいと考える世代の人にとっては、大きな打撃となる。何らかの経過措置がとられるにしても、将来的には、住宅の新築にとって相当な重しとなるだろう。こうなると中古の一戸建の賃貸は、ますます必要となってくると思われる。
(なお、このことの意味は、一戸建住宅を持つ者とそうでない者との分断である。消費税が増税されるほど、社会の階層化は進むものと思われる。
しかし、階層化が進む中で、財産税名目での課税が復活することは十分にありうるだろう。これは税・社会保障の高負担社会の到来であり、提供される福祉のレベルとのかねあいで、このような社会を是とするか議論となるだろう。2007年時点の日本の福祉の水準は、OECD34か国の中で20位とされているが、これでも借金によって維持されているにすぎず、消費税増税へと向かっている。)