一戸建の賃貸

 一戸建は戸締の問題はあるかもしれないが、住環境としては、集合住宅よりは、いろいろと楽しめる。したがって、一戸建の賃貸需要は十分にあると思う。
 問題は、賃料であろう。賃貸用に一戸建を作るとするならば、賃料設定は相当に高くなるだろう。
 しかし、子供の独立・配偶者の死去など家族構成の変化によって住まいの大きさも変わってくるから、一戸建の賃貸は、供給者の側から増加するだろう。
 また、消費税の増税は、これから住まいを作りたいと考える世代の人にとっては、大きな打撃となる。何らかの経過措置がとられるにしても、将来的には、住宅の新築にとって相当な重しとなるだろう。こうなると中古の一戸建の賃貸は、ますます必要となってくると思われる。
 (なお、このことの意味は、一戸建住宅を持つ者とそうでない者との分断である。消費税が増税されるほど、社会の階層化は進むものと思われる。
 しかし、階層化が進む中で、財産税名目での課税が復活することは十分にありうるだろう。これは税・社会保障の高負担社会の到来であり、提供される福祉のレベルとのかねあいで、このような社会を是とするか議論となるだろう。2007年時点の日本の福祉の水準は、OECD34か国の中で20位とされているが、これでも借金によって維持されているにすぎず、消費税増税へと向かっている。)


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月27日 | Permalink

飲食店がテナントの不動産(ビル)

 飲食店を対象とすると特別の問題を生ずる。
1 飲食店テナントによる、消防上問題となる改装もありうる。これは飲食店の希望する雰囲気づくりと不動産(ビル)の形態とのギャップから生ずる。
2 飲食店の場合、給排水の量が多く、特に排水にあたっては、油の汚れが問題となる。
3 飲食店の流行りすたりは早く、テナントとして安定しない傾向がある。
4 風俗店の入店を認めるかどうか悩ましい場合もある。一般の飲食店としては、ビル全体のイメージの悪化をおそれるため、風俗店の入店に反対する。しかし、既存の飲食店の不振から退店・賃料減額要請も多く、賃料収入の減少は、常に起こる。ビルオーナーとしては、この狭間に立つ。
5 飲食店の客(特に酒酔)による器物破損も目立つ。


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月23日 | Permalink

事務所ビル

 新築ビルは、そのデザインと新しさによって、テナントを集めることが強い。中古で中小のビルは、テナントが流出する。このため中古中小ビルの間で賃料の値下げ、テナント引き抜き合戦が生ずる。
 こうなってくると、事務所ビルではロケーションの意味を強く感ずる。ビル建設のための借入が返済完了であれば、ロケーションと賃料値下げで、いくらでも勝負はできるということになる。
 したがって、事務所ビルを建設する場合、ロケーションが大事である。自社使用であるならば、用地選択に幅はあるが、いつでも賃貸に出せることを考えるべきであるから、ロケーションをよく考えなければならない。


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月21日 | Permalink

中古物件の取得と新築

1 中古物件を取得して不動産賃貸業を行うにあたり、感じるのは次のとおり。
(1) 専門家が関与し、標準の仕様で建築された物件は、工夫されるべき点は工夫されており、十分利用できる。
(2) 構造上の欠陥の有無は、重要な問題であるが、外形上で一応の判断をするしかなく、施工上の問題までを追及するのは限界がある。
(3) 収益性に関しては、既にテナントが入居しており、一応の収益性は判断できる。もちろん収益性を上げるためのダミーのテナントという場合もあるかもしれないが、テナントの資料で判断するしかない。

2 新築により不動産賃貸業を行うにあたり、感じるのは次のとおり。
(1) 自分なりの工夫を反映させることはできる。しかし、それが良いことなのかどうかは経験を積まないとわからない。
(2) 構造上の欠陥に関しては、業者、監理者を選ぶことである程度は解決できるだろう。
(3) 収益性については、ロケーション、景気などである程度の見通しは持てても、確信はできないだろう。これは経験を積んでも、あまり変わらないのではないかと思う。

3 中古物件が売却に出される理由がわかることはアドバンテージとなる。売り急ぐならば、価格は下げざるを得なくなる。


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月17日 | Permalink

同種の賃貸物件を多数持つことの意味

 賃貸不動産の中に、□□第○ビルと表示する物件は多いと思う。これは、ビジネスは、同種行為の繰り返しによる洗練(効率化)にポイントがあるから、1つの成功は、その多くの繰り返しに行き着くからである。
 不動産賃貸業も、仕様の統一を計ることにより効率化できる点もある。また、ブランドイメージまで結びつけば効果もあるだろう。
 しかし、不動産は、本来、ロケーションに合った利用をするべきであるから、個別性が強い。したがって、ブランドイメージとなるまでの数がなければ、そのロケーションに合った賃貸を考えるべきだろう。
また、リスクの分散のためにも業態を多様にしても良いのではないかと思う。


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月16日 | Permalink

柔軟なスケジュール感が必要だ。

 仕事をする場合、たとえば販売と仕入があるならば、それができるかどうかの判断だけでなく、いつするのが良いかの判断も必要だ。
 また、できるかどうかについては、世の中にはいろいろな方法があるのだから、どの方法によるのが良いか、その採用について、順位をつけて判断するべきだろう。この順位は、固定されたものではなく、いつするのが良いかの判断において、状況の変化と共に変わるだろう。
 このように、仕事を進めるにあたっては、いつするのが良いかという判断と、どの方法によるかの判断とが絡み合うものであり、状況変化に対応して柔軟に考えることが求められる。柔軟なスケジュール感をもつ必要がある。


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月15日 | Permalink

不動産賃貸業の将来性

 日本は人口減少が進み、高齢化による負担が拡大するから沈みゆく国家だと考える人がいる。この人たちは、海外投資を考える人であり、不動産というだけで拒絶する人も多い。
 しかし、サブプライムローン問題によるショック、ギリシャ等の国債の信用に発するユーロ危機などを経てみると、実態以上に増えすぎたマネーが実態経済を超えて動き、さまよっているようにも思える。それは、幽霊のようなもので、どこかで消え去る運命のようにも感ずる。
 人間の現実の生活は、現実のスペース(不動産)の上に立ち、現実の物(食料、水)の移動によって成り立っているのであるから、そこに着目する必要があると思われる。マネーの動きは、本来これを裏付けるものであるが、増えすぎたため、その金額は極端な動きをしている。このため、現実のスペース・物が影響を受けていると思われる。
 したがって、人間の生活の実態に即して必要な事柄を進めていけば良いと思われる。不動産賃貸業も実態の必要に応じて進めるべきだろう。
 (なお、人間の生活は、現実のスペース・物以外に、「情報」とでも言う知的な成果物があることは承知している。この「情報」が、実態以上に増えすぎたマネーをコントロールすることができるならば、大いな収益に結びつくのかもしれない。しかし、それができるのは、情報操作のできるインサイダーか、インサイダーの動きを確知できる真の知恵者だけだろう。)


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月13日 | Permalink

部下を見ていると、見えているものを前提にしすぎていると思う。

 ある仕事を進めるにあたり、たとえば、すでに表計算ソフトで作られた表があると、部下は、その作り方に影響を受けてしまい、その発想を前提としてしまうきらいがある。これは部下だけでなく、弁護士としての自分への戒めでもある。
 データの管理が目的であれば、そのために1番重要なことは何かから考えて、表計算ソフトを利用していくべきところ、それができない。その原因は、表計算ソフトでも何でも、道具となるものについて、その基本となる機能をつきつめて考えていないからだと思われる。大部なマニュアルを読み、いろいろな機能を知ることも必要だろうが、シンプルにその道具の基本となる機能を理解し、自分たちのやろうとしている仕事を根源的にシンプルに把握したとき、その機能と仕事が合うものかどうかを考えるべきだ。


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月10日 | Permalink

不動産賃貸業と不動産売買業

 不動産賃貸業という業種は一般にわかりやすいだろうが、不動産売買業とは何かと思われるかもしれない。
 所有権は、使用、収益、処分する権利として民法に定められているように、自己使用する以外は、賃貸(収益)か売買しかないのだから、事業でできることは、賃貸と売買の組み合わせしかない。したがって、不動産売買業も想定しうると思われる。
 不動産価格の上昇(バブル)をうまくとらえるならば、不動産売買業は、相当な収益を生む。不動産賃貸業よりも、時間あたりの収益性は、はるかに高い。
 バブルは、1980年代末のものだけでなく、地域性もあるだろうが、何度か起こっている。2000年から日本は人口減少社会になっており、不動産の上昇は見込めないという論者もいるが、バブルは、増えすぎたマネーの動く先の問題であろうから、人口減少の要因も影響するにしても、それだけではないと思われる。したがって、不動産の価格は、今後、減少するだけではないと考えている。
 不動産ビジネスは、2つのやり方があると考えている。


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月09日 | Permalink

消費税増税は、不動産賃貸業にどのような影響を及ぼすか。

1 居住用マンションの場合、入居者が支払う家賃は非課税であり、預かった消費税がないので消費税の還付はない。
 なお、この点に関して、居住用マンションの前に自動販売機を設置して、預かった消費税を作る節税法があるが、将来的には法改正もあると思われるので、ここでは立入らない。
 居住用マンションを建設するにあたっては、消費税を払っており、増税の前後で差が生ずる。この差は、居住用マンションの賃料設定に差をもたらし、競争力の差となると思われる。

2 消費税が課税される賃料の場合は、預かった消費税が発生し、支払った消費税との差額によって、消費税の還付が生ずる。
 この場合、消費税増税は、還付額の増額に結びつく。建設直後の還付は大きな金額となり、建設への投資促進に結びつく面もあるのかもしれないが、還付後は、預かった消費税を納めていくのだから、消費税増税は、中立的といえるのだろう。
 ただし、デフレの続く今日、建物オーナーは、消費税増額分を簡単に入手できるとは考えられず、消費税込みの賃料額は変えられないだろうから、消費税増額分は実質、建物オーナーの負担となってしまう恐れがある。


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年02月08日 | Permalink