ドラマで流れる交渉シーンは、あまりにも情緒的で、現実離れしている。
NHKの「西郷どん!」で流れていた薩長同盟締結の場面は、ドラマだと言われればそのとおりだが、交渉のあり方について誤解を与えるのではないかと危惧する。
あまりにも情緒的で、現実離れしている。
日本人が、交渉事を誤解する原因が、ドラマにあると思う。
頭を下げることが交渉だと勘違いしないか心配になる。
逆に、頭を下げれば、交渉はまとまるもので、こちらが頭を下げているのに、まとめようとしないのは、相手方がおかしいと考えないかと心配になる。
現実の交渉は、いろいろな条件を調整する作業で、多くの事実と見通しの積み上げ作業だ。
どちらが先に頭を下げるかという単純なものではない。
感情を抑えて、先に頭を下げることが、感情問題を乗り越えて解決するために、大人の態度といえるものでもない。