取引開始段階こそ調査

 新しい取引先と継続的契約関係に入る前に,しっかりと相手方の素性調査をしましょう。事前の調査こそ,転ばぬ先の杖になります。

連絡先情報

 会社の基本的事項は,商業登記事項証明書にて把握することができます。一般的には,会社に対する連絡は,当該証明書記載の会社本店所在地又は代表者住所所在地となります。
 ところが,住所表記については,地番以降の部屋番号等まで判明しないと,郵便物等が届かなくなってしまうことも少なくありません。代表者住所地については,時には住民票・戸籍附表まで取寄せて,連絡先確定をする必要があるでしょう。

財務調査

 計算書類等や勘定科目内訳書を事前に拝見すれば,大体の会社経理状況は見えてくるところです。この他にも,会社の状況に併せて,より細かな資料も参照すべきです。
●上場会社…会社四季報,有価証券報告書
●非上場会社…取引先,取引先銀行

現場百篇

 形式だけ整えていようとも,現地に赴くと全く実体の伴っていない幽霊会社はあちこちに存在しています。施設を保有している取引先であれば,現地見学をして,働いている社員の様子,会社の什器備品類の状況,業務の過多をしっかりと把握すべきです。
 取引先の流通経路まで見当が付けば,信用にたる会社か否か,自ずと見えてくるものです。


投稿者名 柴垣直哉 投稿日時 2017年02月28日 | Permalink