相続人が納得できない遺言は、害悪となることがある。
すべての相続人を納得させる遺言をすることは、難しい。
しかし、遺言者に対してさしたる貢献もないのに、理由もなく、その人に不公平に余分に与える遺言をすると、大いに揉めるだろう。
このことは誰しも分かっていることだと思うが、実際に起こる。年をとり、ちょっとした誘導や迷いから、普通であればしない遺言をしてしまうことがある。また、遺言者は、自分では良く見ているつもりかもしれないが、本当のところを知らないことも多い。
遺言を無効にすることは、形式が整っていると簡単ではない。公正証書遺言であれば、なおさらだ。遺言が有効であると、後は遺留分で争うしかない。
遺言をどのようにするかは、遺言者の自由なのかもしれないが、家族をばらばらにすることもあることは、もう少し理解されても良いように思う。少なくとも第三者の意見を聞いてみるべきだと思う。