家庭裁判所での遺産分割事件には、調停手続と審判手続とがあります。
手続きを受理してもらえる裁判所の管轄は、原則として以下の通りです。
・ 調停の場合:相手方の住所地の家庭裁判所(相手方が複数いて住所地が異なる場合は、そのいずれかを選択)  
※ 当事者間で合意があれば、合意した裁判所への申立が認められます。
・ 審判の場合:被相続人の住所地又は相続開始地の家庭裁判所

法律上は調停と審判のどちらかを選択して申立できることとなっていますが、実務上はまず調停手続きで当事者間の話し合いを経て、それでまとまらなかった場合に審判に移行するという運用がとられており、調停不成立後の審判手続きでは調停手続きを行った裁判所が手続きを引き継ぐことが一般的です。
ただし、相続財産の鑑定等に著しい支障をきたすなどの事情があれば、審判手続きの原則通り、被相続人の住所地又は相続開始地の家庭裁判所への移送が認められます。


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