お金に働いてもらう時代
お金に働いてもらう時代だと言われて久しいのですが、このことを意識して実行している人は少ないように思います。
原因は、いろいろあります。
(1) 自分の生業に当面忙しくて、わかっていても実行できない。
(2) お金に働いてもらうことを、一般に「投資」と言ってよいと思いますが、投資そのものにリスクを感じて 踏みきれない。
(3) 何も考えていない人も多い。
弁護士として、遺産分割事件、離婚事件に取り組んでいるときや、遺言の作成をサポートするとき、その人の資産の全体を拝見します。資産の全体を拝見すると、どうしてもその人の資産に対する見方を考えてしまいます。
近時は、まとまった資産をつくり、早期退職をすることを望む人が増えているように感じます。まとまった資産ができれば、後はその運用で生活できるというわけです。インターネット上で、このような立場を明言する多くのサイトを見ることができます。こうした人たちは投資について、いろいろ研究し、その成果を公開しています。
ただし、世の中全体を見たとき、このような人は、まだまだ少数でしょう。何もそこまでしなくとも普通の生活はできるからでしょう。
しかし、弁護士として、いろいろな紛争を振り返って見たとき、資産をどのように配置するかは重要な問題です。
それは、収益性を高めるという問題だけでなく、安全性の問題でもあり、代々承継するための問題でもあります。
弁護士としての仕事だけならば、紛争に決着をつければ良いのかもしれません。しかし、その人にとって、本当にベストの解決のためには、資産の配置まで踏み込んで考え、修正するべき所は修正しなければなりません。
そもそも、紛争にならないように、資産の配置を考えなければなりません。