自宅が余る時代です。
一人住まいの老親が増えていると感じます。
その面倒をどのようにみるかという問題もありますが、その老親が亡くなられてから、自宅の相続をどうするかという問題も切実なものがあります。
子供は、既に独立し、仕事の関係で親元には戻る予定がなかったり、既に自分の家を持っていることもあります。
使う予定のない自宅が出てきます。
この場合、空家にしておくか、誰かに貸すことになります。
空家は無用心ですし、使わないとかえって傷むという問題があります。
誰かに貸すとなると、建物が標準な作り方でないと、なかなか適当な人が見つかりません。
こうなってくると、自宅は本当に資産なのかと疑問も出てきます。
遺産分割事件でも、誰がそれを取得するのか、誰も取得を希望しないこともあります。
自宅が余れば、良好な賃貸物件が市場に多く出てくるでしょうから、それはそれで良いことでしょう。
しかし、貸すことを考えて自宅を作らないといけないでしょうね。
建築請負に関する事件を担当していますと、皆さん、自宅に対し、強い思い入れがあることがわかります。自らの個性を発揮するのは大事だと思いますが、第三者としての眼も必要でしょう。
古い建物があると土地を売却しにくいということで、次から次へと建物が壊されていくのを見ると、もう少し方法があるのではないかと感じます。